富山市議会の政務活動費(政活費)不正受給問題

9月に入ってから連日のように富山市議会の政務活動費(政活費)不正受給がニュースになっています。

9/15時点でこの問題に関連して辞職する議員が7人になるとのことで、議会の解散も検討されているとのことです。

 

政務活動費の不正受給は、号泣議員として全国ニュースになった元兵庫県議会議員の野々村氏のケース(※1)が記憶に新しいですが、残念ながらまたもやこの問題が大きなニュースになってしまいました。

 

【そもそも政務活動費って何なの?】
都道府県議会とほとんどの市議会では、「議員の調査研究、その他の活動に資するために必要な経費の一部として、議員に対して交付されるもの」として議員報酬とは別に政務活動費が支給されています。尚、町村議会では政務活動費がない議会が大半です。
支給額は、それぞれの議会によって異なり、最高額は東京都議会の月額60万円から、最低水準額は北海道三笠市の月額4200円など月額1万円未満が55市あります。毎年度、領収書を添付した収支報告書を提出する必要があります。
大まかな使途としては、視察のための交通宿泊費、研修会の開催費、広報誌の発行費、国などへ陳情に行く際の交通宿泊費、書籍などの資料購入費、会議費、事務費、事務所費、人件費などに使えます。
都道府県議会議員や政令市の市議会議員など支給額の大きな自治体の議員は事務所費・人件費などにあてる部分が多くなる一方、普通の市であれば視察のための費用が大半という議員も多いと思います(※2)。

 

【富山市議会での不正受給の手法】
報道されている内容によりますと、辞職した議員たちは、自らの市政報告会を開催する経費として資料代と茶菓子代を請求していましたが、実際には市政報告会を開催しておらず、領収書を偽造していたというものです。9月以降次々と問題が発生し、これまで7人に議員が辞職することになっています。不正受給の合計金額は正確には分かっていませんが、1000万円を超える数字も報道されています。

 

【なぜ、このような問題が起こるのか】
なぜチェックされないのかと疑問に思う方も多いと思います。
自治体の議会には議会事務局というものがあり職員が配置されていますが、議員から提出された収支報告書を受け取る際に、使途を間違えている・必要な領収書が添付されていないなどはチェック可能ですが、基本的には形式が整っていればその中身にまで立ち入ってチェックすることはありません。その部分は議員の裁量に任されているという判断になります。また、職員という立場上、議員をチェックするということ自体に難しいものがあります。

 

【不正防止のために何が必要か】
やはり先ずは情報の公開が重要でしょう。インターネット上でいつでも誰でも収支報告書と領収書をチェックできるようになれば、チェックの目が入りやすくなります。
また、教育も大切です。議員に対する教育というのはほとんど会派なり個人に任されている部分があり、政務活動費に対する理解のレベルも人それぞれになってしまっています。議員全体に対して不正防止のための教育をするという観点も重要だと思われます。
もう一点は、第三者機関によるチェックです。事務局職員でのチェックというのは限界がありますので、会計検査的なチェックを入れる必要があるのではないでしょうか。

 

※1 野々村氏の不正受給
元兵庫県議会議員の野々村竜太郎氏が2011年からの3年間で約900万円の政務活動費を不正受給した事件。架空の出張によるJR切符代の請求、クレジットカードの利用明細書を改ざんなどを行った。2016年に懲役3年、執行猶予4年の有罪判決が出ている。

 

※2
私が江別市議会議員だったときは、ほとんどを視察の費用と書籍の購入代に使っていました(江別市議会は月額1万5千円)。

札幌市の転入超過数

9/8の北海道新聞札幌圏面に札幌の人口についての記事が掲載されていました。

 

札幌への転入超過が予測を上回るペースで続いており、人口減少が始まるのは2020年代前半までずれ込み、ピーク時の人口は200万人に達する可能性が出てきたということです。

 

札幌市の人口

2010年国勢調査 191万3545人

2015年国勢調査 195万3784人(+40239人)

 

※ 2010年国勢調査による2015年の社人研の人口推計は193.3万人でしたが、推計よりも2万人ほどプラスになっています。
※ 2015年国勢調査による北海道の総人口に占める札幌市の人口集中の割合は36.3%であり、これは日本の総人口に占める首都圏(一都三県)への人口集中割合の28.4%を超えています。このことからも北海道における札幌市への一極集中度合が分かるかと思います。ちなみに2010年から2015年にかけて北海道の人口は12.3万人減少しています。

 

札幌市への転入超過数のグラフ(クリックして拡大)
2011年から2015年までの札幌市への転入超過数をグラフにしてみました。
札幌市への転入超過数の特徴として、15-19歳と20-24歳に大きなピークがあること、リタイア世代と考えられる60歳を超える年齢層においても転入超過があることが挙げられます。
進学と就職の年齢である15-19歳と20-24歳は今後も引き続き札幌へ集中してくると考えられますし、60歳以上の年齢においても医療施設が集中している札幌への転入超過の傾向が今後も続くものと考えられます。

避難準備情報と避難勧告と避難指示の違い

避難勧告や避難指示といった言葉はニュースでよく聞きますが、自分の住んでいる地域に避難勧告が出た経験があるという人は必ずしも多くはないと思います。

 

ところで、避難準備情報と避難勧告と避難指示の違いって何?

 

自治体(市区町村)が住民に避難を呼びかけるための情報が、「避難準備情報」「避難勧告」「避難指示」です。
国によると次のように説明されています。

 

発令時の状況 どのように行動したらいいか
避難準備情報 要配慮者(※)など、避難に時間がかかる方が避難を始めなければならない段階であり、被害の発生する可能性が高まった状況 ・要配慮者など、避難に時間がかかる方は、避難を始めてください。また、周りの方は支援を始めて下さい。
・通常の避難ができる方は、気象情報に注意し、家族との連絡非常用持出品の用意など、避難準備を始めて下さい。
避難勧告 通常の避難ができる方が避難を始めなければならない段階であり、被害の発生する可能性が明らかに高まった状況 通常の避難ができる方は、決められている避難場所などへの避難を始めて下さい。
避難指示 ・災害が発生しそうな兆候や現在の切迫した状況から、被害の発生する危険性が非常に高いと判断された状況
・堤防の近くや、お住まいの地域の特性などから被害の発生する危険性が非常に高いと判断された状況
・被害が発生し始めた状況
・避難中の方は、すぐに避難を完了して下さい。また、外が危険な場合は、自宅や近くの建物の2階などに避難し、屋内で安全を確保して下さい。
(内閣府のホームページより)

 

危険度の低い順に、避難準備情報 < 避難勧告 < 避難指示 となります。
このうち、 避難準備情報は平成16年の新潟・福島豪雨で逃げ遅れた人のおよそ8割が高齢者だったことを教訓に作られたものです。
避難勧告と避難指示はどちらがより危険度が高いか分かりにくいですが、避難勧告 < 避難指示です。

 

災害で大きな被害が発生した際には、避難勧告などを自治体がタイミングよく出せたか否かというのは常に問題になります。
内閣府のホームページに書いているように、自治体側がしっかりと準備をして、避難準備情報、避難勧告、避難指示を出せれば良いのですが、現実には、想定通り・訓練通りにはいきません。
避難勧告や避難指示が出なくても大きな災害が発生するケースがありますし、避難勧告と避難指示がほぼ同時にほとんど時間の余裕がなく出させるケースもあります。

現実には、避難準備情報->避難勧告->避難指示と時間的余裕を持って順番通りに出てから災害が発生するという方がレアケースかもしれません

 

自治体がしっかりできれば良いのですが、現実的には、市町村レベルでは災害に対する専門性と経験が不足していることは否めない事実です。どこの自治 体も職員は削減の方向であり専門家を育てるだけの余裕はありませんし、実際の災害は何十年に一度のことですので経験を積むことはできません。

 

また、避難情報は、TV・ラジオ・防災無線・エリアメール・広報車・SNSなどで伝えることになっていますが、ほとんどの市町村では全住民に情報を周知させる手段を持っておりません。

エリアメールは強力な手段ですが、携帯が不通になるケースもありますし、高齢者などは携帯を持っていないケースもあります。TVは市町村レベルの情 報を周知させるには不向きです。防災無線や広報車や夜間や大雨時などにはなかなか聞こえづらいです。コミュニティFMといったローカルのラジオは強力な手 段ですが、すべての市町村が持っているわけではありません。

そもそも、自治体側も災害時は混乱しておりまして、正確で十分な情報を入手しているとは限りません。災害が深夜に発生している場合に情報を正確にキャッチできるとは限りません。

 

従いまして、避難情報が常に適切に出るとは想定せずに、自分の住んでいる地域がどのような地域なのかをハザードマップなどで(これも作られていない 自治体が少なくありませんが)確認しておき、大雨の際などにどのように行動すればよいかを日ごろから確認しておくことがやはり重要になります。

 

国土交通省作成、水害時の対応に係る市町村向け啓発ビデオ

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