令和元年度(2019年度)病院の決算

9/15〜9/18に決算特別委員会が開かれ、市立病院について部局への質疑・理事者質疑(市長への質疑)・結審が行われました。

 

〇決算概要
入院患者数一日平均 147人(12人減)
外来患者数一日平均 560人(51人減)
一般病床利用率 63.4%(0.4ポイント増)
※入院患者数は一般病床のみの数値
※入院患者数は各年度の稼働病床のみによる計算

 H30年度4月-09月278床、10月-3月228床
 R元年度4月-10月228床、11月-3月237床

 

赤字額 10億8121万円(約6千万円減少、2年連続10億円超え)
累積赤字額 111億9145万円(10.8億円増加、過去最大)
不良債務残高 10億3832万円(3.8億円減少)

一般会計繰入金 13億8600万円(約2千万円増加)
一般会計長期貸付金 13億円(7億円増加)

※ ()内は前年度増減比


令和元年度は内科系医師を2名採用できたものの年度途中に5名が退職したことから、課題である内科系医師の充足を図ることはできませんでした。年度末にはH30年度と同様に運転資金が不足し、一般会計から急遽13億円を借り入れることで対応しました。13億円の借り入れにより見かけ上の資金不足比率は0.6%となっていますが、実質的には27.5%となっており、地方健全化法における経営健全化団体入りが必要な水準を超えています。
このような状況の中、8月には市立病院の役割とあり方を検討する委員会を設置され、2月に経営再建に関する答申書が提出されました。答申では、R2年度から3か年の経営再建に向けたロードマップを作成し、R5年度での収支均衡を目指すとされています。


委員会での主な質疑の内容は次の通りです。

 

〇地域包括ケア病棟
12月以降、江別からの救急患者を受け入れている札幌の民間医療機関と連携し、江別の患者を紹介頂いている。これにより12月-3月の地域包括ケア病棟の病床利用率は74.3%となった。
地域包括ケア病棟44床のうち半分は内科系という考え方でいる。

 

〇看護部門職員数
規模が類似する病院との比較上では職員数が多いという認識はある。
ロードマップでも職員数を減らす方向であり、現在、退職した職員の年度途中での補充は行っていない。

 

〇医師確保の取り組み
院長を中心に北大や札幌医大にお願いを続けたほか、民間病院への依頼や人材派遣会社への登録を行っている。
内科系医師は総合内科医と専門医の組み合わせを考えているが、先ずは、大学医局から専門医の派遣を受けられるよう努力している。
大学からは、医局員が少なく過疎地域への派遣も必要であり新たに江別に派遣するのは難しい、複数人の派遣は難しいなどと伺っている。

 

〇救急患者受け入れ
内科医師の不足により、過去の最大受け入れ時の半分以下の受け入れ数となっており、救急医療という市立病院の役割を十分に果たせない状態となっている。

 


2020年(R2年)7月の予算決算常任委員会(新型コロナウイルス対策)

 7/29の予算決算常任委員会において、国の2次補正予算で示された新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を使った新型コロナウイルス対策について、市独自の事業が含まれた補正予算が審査されました。

 6/12に成立した国の2次補正予算で見込まれた市への新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金10億9719万円の配分額の全てが今回の補正予算に含まれています。


〇臨時交付金を活用した市の独自対策
予算合計15億1374万円。

 

・プレミアム付商品券発行事業
1冊10000円で購入し13000円まで利用できるプレミアム付商品券を発行、3億5455万円。
1世帯につき2冊まで購入可能で、高校生以下の子育て世代には1冊追加される。
市内協力店を今後募集し、9月下旬に商品券を販売予定。

 

・住宅リフォーム工事費補助
江別商工会議所が実施する住宅リフォーム工事費補助事業に対し補助金を支出、4600万円。
20万円以上100万円までの住宅リフォーム工事に対し費用の10%を補助する。

 

・観光キャンペーン
市内宿泊者向けキャンペーン、スタンプラリー、屋外イベントを実施、1942万円。

 

・GIGAスクール構想
全児童生徒の端末と学校への高速回線を整備する国のGIGAスクール構想を前倒しで進める、7億3582万円
小学校4年以上の全児童生徒には1人1台、小学校1年から3年の児童生徒には3人の1台の端末、教員用タブレット、教室用多機能大型ディスプレイなどを整備し、学校のICT化支援のためのGIGAスクールサポートという技術者を配置。

 

・学校再開支援
新型コロナ対策のために学校で柔軟に利用できる支援金、6900万円。

 

・小中学校教育扶助費(休校時の給食費)
一斉休校期間中の教育費を就学援助対象家庭に支給、1130万円

 

・市立病院新型コロナ対応
発熱患者等の診察専用スペース、PCR検査機器、自動精算機、受付番号通知システム、オンライン診療用機器、リモート面会用機器などを整備、8290万円。

 

・出産・子育て応援臨時給付金
定額給付金の期日以降の今年度に生まれた子どもに10万円を給付、6040万円

 

・保育従事者応援臨時給付金

・放課後児童クラブ従事者応援臨時給付金
緊急事態宣言中も事業継続が求められた子育て施設の従事者に対して1人当たり5万円を慰労金として給付、6050万円。

 

・障害児通所支援事業運営費
子ども発達支援センターを利用する児童・保護者に対し、オンラインで相談・支援を行うための機器整備、78万円。

 

・新型コロナウイルス感染症予防啓発
新型コロナに関する啓発用のポスター、リーフレットなどの作成、講演会の開催、736万円。

 

・市内大学授業再開支援給付金
市内4大学の新型コロナ対策として1校200万円を支援、800万円。

 

・公共施設環境整備
公共施設への網戸やレバー式蛇口の設置、4215万円

 

・市役所ネットワーク網整備、テレワーク環境整備
市役所でのオンライン会議やテレワーク環境整備、1422万円。


〇全国的な対応
・保育施設等環境整備事業
・放課後児童クラブ等環境整備事業
保育施設への追加の新型コロナ対応経費への補助、4750万円。
放課後児童クラブへの追加の新型コロナ対応経費への補助、1300万円。

 


2020年(R2年)6月の予算決算常任委員会(新型コロナウイルス対策)

6/23の予算決算常任委員会において、新型コロナウイルス対策について市独自対策が含まれた補正予算が示されました。

今回の補正予算で、4/30に成立した国の1次補正予算で見込まれた市への新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の配分額については全て予算化された形になります。

今後、更なる追加として、6/12に成立した国の2次補正予算による臨時交付金が配分される予定であり、新たな対策について7月以降に提案される予定です。

 

 

〇市の独自対策
予算合計2億5968万円。

 

・江別商工会議所補助金
江別商工会議所が予定している新型コロナへの対策事業への補助金、600万円。

 

・学生アルバイト雇用農業者給付金
学生アルバイトを雇用した農業者へ1人当たり1日2000円を給付、400万円。

 

・学生への臨時特別給付金
市内在住もしくは市内4大学に通う学生を対象に、国の学生支援緊急給付金に1人5万円を上乗せして給付する、1300人対象見込み、6500万円。

 

 

〇全国的な対応

・ひとり親世帯への臨時特別給付金

児童扶養手当受給世帯などへの、ひとり親世帯への給付金です。1世帯5万円、2子以降1人3万円、家計が急変した世帯への追加給付1世帯5万円、1億3242万円。

 

・保育施設等環境整備事業

延長保育、一時預かり保育、地域子育て支援拠点事業、病児保育を実施している施設への追加の新型コロナ対応経費への補助、3300万円。

 

・放課後児童クラブ等環境整備事業

放課後児童クラブへの追加の新型コロナ対応経費への補助、1050万円。

 

・職員への特殊勤務手当(6/11の委員会で条例改正案とともに説明)

新型コロナ対策として設けられた国家公務員の制度に準じて、防疫業務手当1日3000円、患者に直接触れる作業の場合1日4000円の特殊勤務手当を支給。

 

 


2020年(R2年)6月の予算決算常任委員会(職員給与削減)

〇職員給与の独自削減

 市立病院の経営再建の取り組みを後押しするため、特別職(市長・副市長・教育長・水道事業管理者)と医師を除く管理職以上の一般職員(142名)の給与を、病院再建のための集中改革期間であるR5年3月まで減額するものです。

 

人事院勧告に基づいた給与の改定、国からの要請による東日本大震災時の給与削減を除くと、市独自の判断で職員給与を削減することは確認できる範囲では過去にない初めての対応です。

 

削減幅は次の通りです。
市長 給料月額30%
副市長 給料月額20%
教育長 給料月額10%
水道事業管理者 給料月額10%
管理職(課長職)以上 給料月額2.5%、管理職手当10%
ボーナスについても削減された給料月額を基準に減額されます。
削減幅は年収ベースで下位の職位を下回らないことを目安にしているとのことです。

 

給与削減により捻出できる財源

R2年度 約2941万円(7月より実施のため)
R3年度、R4年度 約4706万円

また、当初は、係長職以上の給与削減に向けて調整を行っていましたが、新型コロナの影響により市職員労働組合との交渉が延期となっており、引き続き調整が行われています。


給与削減分は市立病院の繰り出され、その使途は現時点では明確ではありませんが、今後、病院の経営再建のための医師確保に関連する費用に充てられる予定です。

岡の所属する会派「えべつ黎明の会」では、一般会計から市立病院への支援はこれまで必要十分に行われており、むしろ、給与削減分は一般会計側の負担を軽減する費用に充てるべきである、仮に、市立病院に繰り出すにしても特別利益として計上するのではなく明確な使途を定めるべきという考えから、給与削減条例自体には賛成していますが、その削減分を病院事業会計に繰り出す補正予算には反対しています。

 


2020年(R2年)6月の予算決算常任委員会(新型コロナウイルス対策)

6/2の予算決算常任委員会において新型コロナウイルス対策についての第2弾の補正予算が示されました。

 

〇市の独自対策
予算合計1億6451万円、財源は新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金とふるさと納税の寄附金。

 

・飲食店等支援給付金
飲食店に対して1店舗あたり10万円を追加支給、市内約400店。
既に第1弾の20万円の給付金を申請している事業者に対しては追加の申請が不要になる形で対応予定。
 
・宿泊事業者支援給付金
旅館・ホテル・民泊事業者などに対して1施設10万円を支給、市内約14施設。

 

・理容美容業支援給付金
理容美容事業者の感染防止対策への支援金として1店舗10万円を支給。市内約300店舗。

 

・公衆浴場支援給付金
公衆浴場の感染防止対策への支援金として1施設10万円を支給。市内約6施設。

 

・医療機関等給付金
医療機関・薬局・施設所(あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう・柔道整復)の感染防止対策への支援金として1施設10万円から最大300万円(病院)を支給。市内約311施設。

 

・一般旅客自動車運送事業者支援
路線バス・貸切バス・タクシー・ハイヤー事業者の感染防止対策への支援金として法人20万円、個人事業者10万円を支給。市内約70事業者。

 

・ごみ処理事業者等感染対策
ゴミ収集事業者に対して、感染防止対策支援のための給付金支給、または、マスク等消耗品の現物支給を行う。

 

・PCR検査センター運営
市内にPCR検査センターし、運営を江別医師会に委託する。
場所は非公表、テントを設置しドライブスルー方式で6月から9月までを予定。
午後2時間週3日程度開設で1日10件程度の検査を予定、検査対象はかかりつけ医または保健所からの紹介とし、紹介なしに検査を受けることはできません。

 

・介護事業者連携
介護事業者との連携のため介護保険施設感染症対応ネットワークを設置し、研修や事業者間の協力体制について協議する。また、マスク等の購入経費も追加する。


〇全国的な対応
・国民健康保険税、後期高齢者医療保険料、介護保険料の減免
全国的な制度として新型コロナウイルスの影響により収入が減少した世帯に対し、国民健康保険税、後期高齢者医療保険料、介護保険料の減免が実施されます。
 ・前年度所得が1000万円以下
 ・事業収入等が30%以上減少
 ・事業収入等以外の前年所得が400万円以下
などの条件がありますが、個人事業者の多くが該当すると考えられます。
自動的に減免されるわけではなく、申請が必要となりますので、今後の市からの情報をしっかりと把握するようにしてください。


これらの予算案は6/5の臨時議会で議決されました。


2020年(R2年)5月の予算決算常任委員会(新型コロナウイルス対策)

5/12の予算決算常任委員会において新型コロナウイルス対策についての予算が示されました。

 

〇市の独自対策
予算合計3億9078万円、財源の内訳は新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金が2億2274万円、寄附金が1億6200万円。

 

・飲食店等支援給付金
飲食店に対して1店舗あたり20万円を一律支給、市内約400店。

 

・卸売小売業者支援給付金
卸売小売業者に対して1事業者10万円を一律支給、市内約1000事業者。

 

・新型コロナウイルス感染症対策支援補助金
市内中小事業者の販路拡大や生産性向上への取り組みに8/10を補助。
割引クーポン・商品券などの制作費、共同宅配用自動車などのリース費、チラシ・ホームページなどの制作費などが例としてあげられています。

 

・大学生アルバイト新規雇用事業者給付金
市内在住の大学生を新規で雇用した事業者に対して5人までの採用で10万円を支給、6人以上で20万円を支給。

 

・経済対策相談窓口の設置

 

・会計年度任用職員の採用
新型コロナウイルスの影響により内定取り消しや職を失った方を臨時職員として採用、10人を予定。

 

・子育て世帯応援図書カード配布
中学生未満の子どもに1人2000円の図書カードを配布。

 

・生活困窮者自立支援事業
住居を失った方などへの支援のための住居確保給付金の支給範囲を拡大。

 

・マスクアルコール消毒液などの購入経費
マスク75万枚など、市内の学校、保育・教育施設、介護施設、障がい者施設等に配布。

 

・地域医療連携事業
医師会、保健所、市で新型コロナウイルスに関する情報共有、臨時の外来開設などを協議。
臨時の外来用の医療資材の購入。

 

・妊婦・乳幼児への訪問・遠隔相談事業
母子保健事業が中止・延期になっていることを受けて、個別訪問及びオンラインによる相談を実施。

 

・市立病院医療資材購入
マスク、防護具、サーモグラフィーを購入。

 

 

〇国の補助事業
予算合計123億2257万円、財源は196万円の市一般財源以外は全て国の補助金。

 

・特別定額給付金
1人一律10万円の給付。
5/11よりオンライン及び個別郵送申請受付、5/18を目途に個別対応分を順次支給開始、全世帯への一斉送付は5/下旬を予定しており、一斉送付分の給付は6月となる予定。
一斉送付用の封筒の納品期日の関係で、このスケジュールとなっているとの説明です。
給付金は120億円、その事務費は1億3771万円の予算となっています。

 

・子育て臨時特別給付金
児童手当を受給している世帯に1万円を上乗せして支給。14600人。
5/25対象者へチラシ送付、6/10指定口座への振込を予定。

 

・学校給食キャンセル分の補填
2・3月にキャンセルされた学校給食の食材費用と、主食製造用の人件費について補填。

 

・保育施設運営経費の補助
保育施設が感染防止のために実施する備品購入費や施設消毒の経費を補助。

 

これらの予算案は5/15の臨時議会に提案される予定です。

2020年(R2年)3月の予算決算常任委員会(市立病院関連予算)

予算決算常任委員会において、市立病院のR1年度補正予算とR2年度予算が審査されました。

 

〇R1年度補正予算
R1年度の市立病院は、純損失が12.5億円と2年連読して10億円を超える巨額の赤字見込みとなり、運転資金を確保するための年度内の一時借入金が27億円の見込みとなりました。
(H30年度は純損失11.4億円、一時借入金20億円)

 

今回の補正予算は、年度末の資金ショートと経営健全化団体入りをさけるため、13億円を一般会計から長期の借り入れをするすることで対応しようとするものです。
尚、H30年度は6億円を借り入れることで対応しています。

 

論点の1つは、年度末の資金の不足が、地方財政健全化法で定められている割合を超えることになるので、本来であれば法律で定められている経営経営健全化団体となり、国・道の指導を受けることとなりますが、年度内に一般会計から長期の借り入れを行うことによって、経営健全化団体入りを避けることが適切か否かということです。
(年度内に返済しなければいけない一時借入金を、長期の借り入れで置き換えることによって、短期の資金不足を見かけ上減らすことになります。)

 

資金の不足額を医業収益で割り返した率(資金不足比率)が20%を超えた場合に、経営健全化団体となりますが、市立病院の資金不足比率は、H29年度4.3%、H30年度10.0%(年度末に6億円を借り入れなかった場合は21.6%)、R1年度3.0%(補正予算で年度末に13億円を借り入れなかった場合は30.9%)となっています。

実態としては、2年連続して資金不足比率が20%を超えているということです。

 

岡の所属する「えべつ黎明の会」としては、市民に分かりやすく正確な財政情報を開示するという地方財政健全化法の趣旨と、これまで自主再建に失敗してきた経緯からも、経営健全化団体入りが適切と考えていますが、市としては、「市立病院の役割とあり方を検討委員会」の答申において経営健全化団体入りの方針が示されていないこと、国・道の指導により一般会計からの追加繰入や起債制限などを求められる懸念があることから、あくまで自主再建の道を選ぶという方針を示しています。

 

もう1つの論点が、一般会計からの13億円の長期借入を8年据置し、R10年度からの5年返済とすることに、どこまでの実効性が担保されるかということです。
補正予算の13億円と合わせて、H27年度借入金残高3.1億円と、まだ返済の始まっていないH30年度借入金6億円についても、それぞれ、R4年度まで返済猶予しR5年度〜R7年度で返済、R8まで返済猶予しR8年度〜R12年度で返済とすることになります。

R10年度以降は病院建設時の起債償還が終わるため、それまでと比較すると資金に余裕が出ることは確かではありますが、返済期間がR15年度までという遠い将来にまで渡ることになります。

 

「市立病院の役割とあり方を検討委員会」の答申において、集中改革期間とされたR2年度〜R4年度でしっかりと成果を出すことができるのか、また、その後も長期借入金返済のための内部留保を貯めることができるのかは、全くもって不透明ですが、長期借入金が巨額に膨らみすぎており、このように問題を先送りする以外に他の手段がなかったということが言えます。

 

R2年度も資金不足が発生した場合は、速やかに経営健全化団体への移行が必要となりますし、更に、その後の展望が見えない場合は、これまで固執してきた公立での病院運営を諦めるという決断が早い時期に必要となると考えられます。

 


〇R2年度予算
市立病院のR2年度予算は、「市立病院の役割とあり方を検討委員会」の答申において示された集中改革期間(R2年度〜R4年度)の初年度に当たる予算となります。

市立病院の経営再建に向けたロードマップ(主要な取組項目)が示され、R5年度に黒字化するという目標となっています。

 

これまでは努力目標的な予算の立て方であったのが、R2年度は診療科毎に医師と打ち合わせを行い、患者数と診療単価について目標値を設定したもので、努力目標ではなく、必ず達成する目標として院内で共有されているとのことです。

 

消化器内科医1名増員、診療収益の増加、委託費の見直しなどで、R2年度は7.3億円の収支改善効果があると試算されています。

また、一般会計からの支援として2.6億円を長期貸付することを当初予算で見込んでいます。

集中改革期間は3年間となっていますが、R2年度の収支改善とR3年度当初からの内科医2名の確保という目標にほとんど全てが掛かっている計画になっており、実質、R2年度であり方委員会の答申に基づいた経営再建の道筋をつけられるのか否かが判明するものとなります。

 

尚、R2年度の病院事業予算には、江別市議会として初めて付帯決議が議決され、予算上の数値が必ず達成される目標であること、などの意見が付けられました。

 

また、現在、一般会計職員も含めて市職員給与の削減案が検討されており、今後の議会で示される予定です。

2020年(R2年)3月の予算決算常任委員会(R2年度予算審査)

3/11から3/18にかけて令和2年度予算を審査する予算決算常任委員会が開かれました。
これまで予算と決算は特別委員会方式で、その都度委員会をつくる形でしたが、今回からは予算決算常任委員会として2年間の任期で予算と決算の関連をより意識して審査しようということになっています。

また、新型コロナウィルスの影響により、傍聴者なし、委員会室に入る説明のための職員数を可能な限り減らすという対応がとられました。

 

R2年度予算の総額は450億円で、R1年度予算比8.1億円減少。15年続いてきた江別の顔づくり事業(野幌駅周辺再開発事業)や消費税増対策のプレミアム付商品券事業の終了により減少しています。

 

主なトピックを紹介します。
尚、病院関連については別記事で別途、記載します。

 

〇大麻跨線人道橋
大麻駅の線路を跨いでいる人道橋ですが、老朽化のため架け替えが進められることになります。R2年度詳細設計、R3-R4人道橋製作、R5供用開始予定となっています。江別駅のように自転車が載せられるエレベータが付く予定です。

 

○ため池ハザードマップ
市内には西野幌の森林公園内に5ヵ所のため池がありますが、ため池の防災対策や災害時の被害軽減に役立てるための、ため池ハザードマップが作成されます。

 

○まちなか仕事プラザ
イオンタウン江別2Fに、主に女性とシニア層をターゲットとした就労支援施設が開設されます。市内企業の求人情報も提供されますが、セミナーや相談など就労のための支援をメインとした施設となるとのことです。

 

○環境クリーンセンター長寿命化
八幡にある江別のごみ処理施設の環境クリーンセンターは、R4で稼働より20年を経過することから、耐用年数を15年延長させるための取り組みを進めます。
R2年度は計画策定、R3発注仕様策定、R4-R7工事予定となっています。

 

○ごみ戸別収集
要介護1以上の高齢者や障害のある方で、ごみ出しが困難な方に対する、ごみの戸別収集が10月から開始予定となります。今後5月以降に申請受付開始、7月以降に説明会の開催が予定されています。スタート当初は市内で300人程度となると想定されています。

 

○病児病後保育
病児病後保育を頂く市内2ヵ所目となる施設が4月より東光町に開設される予定です。
1日当たり9名の定員を予定しているとのことです。

 

○保育士確保
保育士の人材確保のため教育・保育事業者へ、奨学金返済とアパート借上家賃補助に対し助成が実施されることになります。

 

○子ども医療費助成
通院の子ども医療費が小学1年生から小学3年生に対して拡大されます。
市民税課税世帯は1割負担、市民税非課税世帯は初診時一部負担金のみとなります。
札幌市もこの4月から小学3年生まで市民税課税非課税に関わらず初診時一部負担金のみとなる予定です。

 

○えぽあホール改修
H9年建設のえぽあホールの照明設備と舞台吊物装置は、既に生産が終了しており修理のできない設備もあるため、今後故障によりえぽあホールが利用できない状況を避けるために更新・改修を行います。

 

○小中学校ICT化
全教室への無線アクセスポイント、パソコン充電用の電源キャビネット(3クラスに1クラス分)を設置します。
また、教員用教務支援システムの導入も行います。

 

○江別駅前周辺地区土地利用の検討
旧江別小跡地については現在、利用について現在交渉中とのことであり、R2年度上半期中には交渉結果が明らかになる予定です。
また、堤防整備、江別駅前ロータリー・五差路整備、観光振興等の活性化は全庁的な課題として問題点等を整理中です。

 

〇市役所本庁舎耐震化
これまで自治会や商工会議所等と意見交換を行ってきたが、R2年度は一般市民向けにワークショップを開催する予定です。

 

○職員体制
上下水道・病院を除いた一般会計部門のR2年度の正職員数は740人(R元年度より+2人)、R2年度から会計任用職員という新制度が始まるこれまでの臨時・非常勤職員は599名(R元年度より+11人)となります。

 

○税収見込み
市税は126億円、R1予算比0.4%増と昨年度とほぼ同額と見込まれています。
国からくる地方交付税は103億円、R1予算比4.7%増と大きく増加する予定です。
結果として、財源の使途が特定されず自由に使える収入と言われている、一般財源総額は273億円と過去最高となっていますが、社会保障関連経費である扶助費の伸びに対応したものになっています。

 

○財政調整基金
ここ数年で病院への長期貸付のために使っており、H29年度末に21.6億円あったものが、R1年度末に9.6億円となっています。R2年度は3.1億円を使う予定です。
新たな積み立てがないとするとR2年末見込は6.5億円となり、市の貯金である基金は枯渇しつつあります。

 


H30年度の一般会計の決算

 平成30年度の一般会計及び各特別会計の決算審査が、10/23〜10/31にかけて決算特別委員会で行われました。


○主なトピック

・除排雪

H30年度は過去40年間で14番目の積雪量と比較的多くの積雪があっため除排雪が増え、加えて、ここ数年の労務単価の上昇の影響もあり、約13億円と過去最高の除排雪費用(市道除排雪と自治会排雪支援)となりました。

R元年度もH30年度とほぼ同等の予算を確保しています。


・住宅取得支援事業
H28年から開始された事業で、親と同居や近居(市内で親世帯と子世帯それぞれが所有する住宅に居住)のための住宅取得費用、親と同居するためのリフォーム費用、子どもが2人以上いる世帯の住宅取得費用を支援する事業です。
平成28年度から開始された事業ですが、平成30年度までの過去3年間で、584世帯が利用し、1065人が転入しています。


・顔づくり事業
H18年度から事業が開始されていました野幌駅周辺の再開発事業ですが、いよいよR元年度で一部の道路整備を除き完了することとなります。

 

・えべつみらいビル
H19年に建設されたえべつみらいビルですが、企業の入居の状況は芳しくなく、R元年9/末現在でビル全体の入居率は46%となっています。

 

・保育園
市内22園の保育園のH30年度の入所児童数は1440人です(0歳児119人、1歳児263人、2歳児314人、3歳児242人、4歳児253人、5歳児249人)。一時保育や他のサービスを利用しながら特定の保育園に空きが出るのをまっているなどとする実質的な待機児童はH30年10月時点で197人となっています。

 

・放課後児童クラブ入会状況
市内に19ヶ所ある放課後児童クラブのH30年度の登録児童数は785人で、小1が300人、小2が282人、小3が154人、小4が37人、小5が6人、小6が6人となっています。年度当初は51人の待機児童が出ている状況です。


・生活保護
H30年度末現在の生活保護世帯は1192世帯、1522人となっています。世帯の内訳は、高齢世帯59.6%、母子世帯4.4%、障がい世帯11.5%、傷病世帯11.9%、その他世帯12.6%です。高齢世帯の割合が年々増加する傾向に変わりはありません。

 

・乳幼児等医療費助成

H29年度8月から小学校就学前の子供にまで拡大された乳幼児等医療費助成ですが、石狩管内の他市では小学生にまで拡大しており江別の助成の少なさが目立つ結果になってしまっています。

 

・就学援助

小中学校でかかる経費(学用品費・給食費など)の負担が経済的理由により困難な家庭に対して援助を行う制度です。H24年度には全児童生徒の24.7%にまで上がっていた就学援助割合ですが、H30年度には18.7%にまで下がってきています。

 

・災害対応備蓄

過去10年間、毛布1万枚と非常食1万食の目標に進めてきた災害対応備蓄はR元年度で数としては充足することになり、今後は質の向上に重点が置かれる予定です。

 

・ふるさと納税

H30年度の納税額は6110万円となり、H29年度よりも下がってしまいました。近隣市町村では数億円のふるさと納税を集めている自治体もあることから、江別の魅力を発信する意味でも今後、納税額のアップが求められます。

 

・市税の収納率
納付されるべき税金のうち、実際に納付された割合を収納率と言いますが、H25年度は95.3%となり、H19年度以降、毎年収納率が上がっています。

 

・財政調整基金、基本財産基金
H30年度は年度末の病院への繰り出しのため、財政調整基金より2億円、基本財産基金より2.5億円を使うこととなりました。この2つの基金 (市の貯金)は使途が自由になる基金ですが、ここ数年急激に残高を減らしており、H26年度末には39.2億円あった基金がH30年度末で約20億円となっています。

 

・市税収入

H30年度の市税収入は124億8430万円となり、リーマンショック前に次ぐ過去3番目に収入額となりました。

個人市民税の納税義務者数は過去最高の52283人となっています。

 

※ 決算特別委員会での審査を受けての本会議での議決は12月議会の初日に行われます。

 


平成30年度病院の決算

9/17〜9/20に決算特別委員会が開かれ、市立病院について部局への質疑・理事者質疑(市長への質疑)・結審が行われました。

 

〇決算概要
入院患者数一日平均 159人(36人減)
外来患者数一日平均 611人(63人減)
一般病床利用率 63.1%(7ポイント減)

赤字額 11億4134万円(4.5億円増加)
累積赤字額 101億1024万円(11.4億円増加)
不良債務残高 14億1659万円(3.8億円増加)

一般会計繰入金 13億8600万円(879万円減少)
一般会計長期貸付金 6億円(皆増)

 

※ ()内は前年度増減比
※ H30年度の一般病床利用率は休床分を除く

 

H30年度は前年度より内科医師が4名少ない体制でスタートし、年度途中に更に3名退職したことから、収支のバランスが大きく悪化しました。年度末には運転資金が不足することとなり、一般会計から急遽6億円を借り入れることで対応しました。
内科医が一斉退職したH18年度以来の過去2番目に大きい赤字額となり、経営状況は極めて厳しいものとなりました。

 

決算特別委員会での部局への主な質疑の内容は次の通りです。

 

〇医師確保の取り組み
院長を中心に北大や札幌医大にお願いを続けたほか、民間病院への依頼や人材派遣会社への登録を行った。一部の外来については医師派遣を受けることができた。
医局との関係において医師派遣を受けたいと考えているが、派遣は難しいと聞いている。

 

〇予算のあり方
当初予算から10億円以上赤字額が増えるなど予算との乖離が大きい点については、当初から目標予算として立てているところがあり、また、想定外の年度途中での医師の退職などがあったが、今後ついてはより現実的な予算のあり方を検討したい。

 

〇看護部門職員数
同規模の公立病院と比較して看護部門職員数が多いことは承知しているが、育休が増えている、フルタイム働けない職員も多くその分職員を増やしているなどの理由から過剰ではないとの認識である。

 

〇一般会計からの長期借入金
年度末に6億円を借り入れなければ資金不足比率が20%を超え経営健全化団体となっていた。
また6億円を借り入れなければ資金ショートしていた。
経営健全化団体になった場合、経営健全化計画の策定などを行う必要があり、現実的なスケジュール感として対応が難しかった。
6億円返済に対する具体的な事業計画は現段階でもっていない。

 

〇救急患者受け入れ
内科医師の不足により、前年度からおよそ半数の受け入れ数となっており、救急医療という市立病院の役割を十分に果たせない状態となっている。

 

〇検討委員会の設置
予算特別委員会等で検討委員会の設置の意見等はあったが、H31年1月のシンポジウム、H31年3月の議会からの市立病院・地域医療検討特別委員会からの報告を受けて、R1年8月に「江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会」を設置したものであり、設置の判断が遅れたとは考えていない。

 

 

理事者への主な質疑の内容は次の通りです。

 

〇現状認識
一般会計からの繰入金と収益で運営するという公営企業の原則に一致しておらず、全体としてH18年の状況に戻ってしまったという点は認識している。
H28年から続いている総合内科医の退職の見極めが出来なかった点が反省点である。
R1年度の資金繰りについては12月に示せるよう準備したい。

 

〇抜本的な改革
監査委員からも指摘されている抜本的な取り組みへの対応については、「江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会」の答申を待ち、長期的に安定を確立したい。公立病院の性格上、1〜2年の短期では体制を変えられない。

 

〇経営責任の取り方
いかに経営改善を図るかに尽きると考えている。
市民への謝罪については今後検討したい、また、自らの給与削減については総合的に判断したい。


以上の質疑を行い、委員会として討論・結審を行いました。

 

討論では、認定の委員から、医師の確保は容易ではなく大元には国の政策の問題がある、あり方委員会の検討状況を見守るべき、職員の体制変更は現場と協議が必要、抜本的な取り組みが必要であり、あり方委員会の答申を着実に実施していくことを求める、病床の廃止は将来に影響がある、財政面だけではなく多方面から議論が必要などの意見が出されました。

 

不認定の委員からは、市長が経営責任を取る姿勢を示しておらず経営改善の取り組みを行っていない、、6億円の借り入れに返済の目途が立っていない、公営企業の原則を外れている、監査委員の意見を重く受け止め対応すべきなどの意見が出されました。

 

委員会の採決では4:3で認定となりました。
尚、9/25の本会議では13:10で認定となりました。

 

岡は委員会では不認定の討論を行い、本会議では所属する会派「えべつ黎明の会」として不認定の立場を取りました。

 


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