令和3年度(2021年度)の一般会計及び各特別会計の決算審査が、10/20〜10/31にかけて予算決算常任委員会で行われました。
○主なトピック
・戸建て住宅建築数
近年の戸建て住宅の建築確認件数は、H30年度の699件をピークに、R1年度・573件、R2年度・468件と減少傾向が続いていましたが、R3年は609件に増加しています。
R2年度はコロナ禍により全道的に戸建て住宅の建築が減少した傾向が見られましたが、R3年度については元江別地区での宅地造成、南大通大橋の開通などにより、江別地区での住宅建築が増えています。
・観光入込客数
R1年度1190千人、R2年度1361千人、R3年度1217千人となっており、コロナ禍でも横ばいの状況が続いています。
R3年度では野幌森林公園に17万人が訪れている他、蔦屋書店などの民間施設に88万人が訪れています。
・救急搬送
R3年の救急搬送件数は4415件、現場到着平均時間9分30秒、病院収容平均時間45分34秒、市外搬送割合37.5%となりました。
R2年はコロナの影響により搬送件数が少なくなっていましたが、R3年は308件、7.5%の増加となりました。市立病院への搬送件数が多くなったため、市外搬送割合が減少しています。
・マイナンバーカード普及状況
R3年度末で38.7%(前年度から14.2%増加)、R4年8月現在で42.6%になっています。
・児童扶養手当支給世帯数
R3年度は819世帯となっており、前年度比27世帯減、過去5年では139世帯減少しています。
離婚は横ばい傾向ですが、ひとり親世帯の所得が増えているため、児童扶養手当支給世帯数が減少傾向になると推察されています。
・保育園
保育園のR3年度4月の入所児童数は1814人(0歳児149人、1歳児329人、2歳児376人、3歳児319人、4歳児317人、5歳児324人)となり、前年比102人増となっています。
一時保育や他のサービスを利用しながら特定の保育園に空きが出るのをまっているなどとする実質的な待機児童はR3年4月時点で88人、10月時点で149人となっています。国定義の待機児童もR2年度に引き続き、R3年4月時点で11人、10月時点で46人となっています。
・放課後児童クラブ入会状況
放課後児童クラブのR3年度4月の登録児童数は938人(小1児365人、小2児314人、小3児154人、小4児62人、小5児32人、小6児11人)となり、前年比63人増となっています。年度当初は41人の待機児童が出ている状況です。
・生活保護
R3年度末現在の生活保護世帯は1201世帯(前年比8世帯増)、1480人(前年比13人減)となっています。コロナ禍においても、生活保護世帯は大きく増加していない状況です。
・生活困窮者自立支援事業
生活困窮者自立支援事業による相談件件数は、新型コロナの影響によりR2年度に急増しまししたが、R3年度は609件、前年度比69件減少となっています。
H27年からスタートしている本制度ですが、収入減少による生活困窮など、生活全般に関する困りごとの相談窓口として機能を発揮しています。
・就学援助認定者数
R1年度認定者数1564人・全児童生徒に占める割合18.2%、R2年度1471人・17.0%、R3年度1374人・15.8%となっており、ここ数年は就学援助認定者数の減少傾向が認められます。
家庭の収入増により認定を外れる、安定収入のある家庭が転入してきているなどの理由が考えられます。
・不登校
R3年度の不登校児童生徒数は、小学生が75人、中学生が183人となっています。
新型コロナの影響で全国的に不登校児童生徒が増えていますが、江別市においても前年度より50人増加しています。
・ふるさと納税
R3年度は2億8245万円と前年度から1.1億円の減少となりました。
返礼品購入費用などの経費合計は1億9613万円、江別市民の市外へのふるさと納税額は1億4778万円となっており、収支差額は6147万円のマイナスとなってしまっています。
尚、市外へのふるさと納税額の75%は交付税措置されますので、交付税措置を考慮に入れると4937万円のプラスの効果となります。
・新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金
R3年度は17億1636万円が交付され、35事業に使われました。
尚、R2年度は16億284万円が交付され、36事業に使われています。
・財政調整基金、基本財産基金
財政調整基金は、R3年度は40万円しか取り崩しを行わず、11.5億円を積み増すことができたため、23億9511万円の残高となっています。数年前は財政調整基金の枯渇し、当初予算の編成にも影響を与えていましたが、ここ2年コロナ禍により国からの補助金等が入ったため、大きく積み増すことができています。
基本財産基金も、R2年度1.2億円、R3年度1.1億円を積み増すことができており、4億6623万円まで残高が回復しています。
・市税収入
R3年度の市税収入現年度調定額は128.9億円となり、リーマンショック後の過去最高を更新したR2年度からは8511万円減少しました。一方、個人市民税の納税義務者数は過去最高の54383人(前年比226人増)となっています。
また、地方交付税が119.4億円となり、前年度から19億円増えたこともあり、歳入歳出の収支差は15億円と過去最高の黒字となっています。