今回の一般質問では市の将来人口推計について、 自治基本条例の検証について、地域資料の電子出版について質問しました。
尚、今回の一般質問から一問一答制度が導入され、岡も一問一答制で質問を行いました。2回目以降の質問を項目毎に聞いていくことになるので、質問する側も、傍聴している側も明らかに分かりやすくなっていると感じています。
1. 市の将来人口推計について
岡「市の最新の人口推計結果はどのようなものか?」
企画政策部長「平成26年度からの新しい総合計画の策定にあたり、えべつ市民未来会議で検討頂いており、10年後の人口の変化を理解頂くために平成35年度の将来推計を行った。その結果、平成22年の国勢調査人口が123,722人であったものが、平成35年には114,864人となり、約7.2%減少するという推計になっている。全国推計を上回るペースで人口減少が進むと予想される。前回の推計よりも少子化、高齢化の傾向が強まっていると理解している。今後、この将来推計の結果を広く周知していきたい。」
岡「人口減少を迎える中、札幌圏に位置する江別市としては都市間競争により人を呼び込んでくるという考え方が必要になっている。30代・子育て世代を中心に次々と新しい取り組みをしていく必要があるのではないか?」
市長「地域での競争に勝つための道を探しながら攻めていく、人口減少対策も自治体間の競争のひとつであると考えている。そこに勝たなければ江別の発展はないとこれまでもお話ししてきた。江別では出生数と比べて、1歳・2歳の子供の数が増えているという実態がある。ここに江別の進むべき方向性があるということで、昨年、江別の魅力を勧めるため、子育てや保育に関する情報を中心に市の魅力をPRするパンフレットを札幌市内の幼稚園や保育園に配布するなど情報発信に努めてきた。これらの検証をした上で、次の対応をしていかなければならないと考えている。住み替え支援等の住宅政策や就労場所の確保の取り組みを合わせ、市を挙げて魅力あるまちづくりを進めていく。」
岡「江別は住環境の良さ、子育てのしやすさでは札幌に対して優位性を持てる状況にある。札幌に比べて行政の組織も小さいことから、小回りのききの良さや意思決定の速さ、様々なアイデアの実践といったところで勝負していく必要があると考えるがいかがか?」
市長「施策の実施にあたって経済情勢を見定めたスピード感が大事という点は同感である。また、将来を見据えた先見性も重要である。ともすれば一度やってみるだけという事業が出る可能性もあるので、将来を見据えて、成果の方向性が出れば直ちに進むといったことも重要である。」
2. 自治基本条例の検証について
岡「自治基本条例の検証の進め方は?」
市長「平成21年に自治基本条例が制定され、4年を超えない期間ごとに検討を行い、その結果に基づいて見直しを行うこととなっている。自治基本条例に関する市民アンケートを実施し、継続的に意見を頂くモニター制度を試行する。学識者・有識者・市民委員など7名程度の自治基本条例検討委員会を設置し、条例の規定全体について検討頂く。」
岡「自治基本条例で別に定めると規定されている市民参加や市民協働に関する条例についての考えは?」
市長「市民参加は大きな課題ではあるが、それ以前に先ず市民に自治基本条例を知って頂くことが必要だと考えてきた。これまで市民向けのセミナー、啓発パンフレット、出前講座といったところでPRをしてきた。市職員にも研修等で周知を図ってきた。これらの周知のもとに市民参加条例の検討がなされるものと考えており、現在は周知の段階と考えてきた。これらの結果を踏まえ、市民参加条例の必要性を自治基本条例検討委員会などで検討いただくことになる。」
岡「検討委員会の中で市民参加に関する条例も必要であるという答申が出た場合の対応は?」
市長「検討委員会で出た様々な意見を踏まえて、今後の自治基本条例の見直しを行っていく。市民参加に関する条例が必要であるという意見が出された場合、それに向けて進めていく。」
3. 地域資料の電子出版について
岡「地域の歴史や文化財などを紹介した地域資料の現状とデジタル化への考えは?」
教育部長「平成元年から平成14年まで発行した江別に生きる人々の物語を綴った江別叢書全10巻、江別の史跡や歴史建造物・自然などを案内する江別ガイドブック第1号から第5号、江別に関わる随筆であるえべつの歴史第1号から第14号、えべつ昭和史、新江別市史などがある。これまで発刊したものは冊子での発刊を前提としておりデジタル化に至った書籍はないが、情報図書館では絶版になったものを含めて貸し出しており歴史的文化的に価値のある資料の減失を防ぐためデジタル保存を検討したい。」
岡「これらの地域資料を電子出版又は電子書籍貸出をしていく考えは?」
教育部長「電子書籍は基本的な仕様が統一されていないことが大きなハードルとなっている。電子出版については、冊子の在庫を抱えているし、寄稿された著作者から改めて許諾を得る必要があるため早期の実現は難しい。電子書籍貸出は、貸出運用システムの開発などが必要となり他市や電子書籍の普及状況を見守りながら検討を進めたい。
今後出版するものについては電子化への応諾を取るとともに、電子化に備えていく。時代は猛烈な勢いで変化しているので、様々なハードルはあるが電子書籍について前向きに検討していきたい。」